原産国/地方:オーストリア/ニーダーエスターライヒ州
タイプ:スティル白ワイン
呼称:DAC ヴァグラム
品種:リースリング100%
土壌:レス(黄土)土壌
認証:Austria Bio Garantie GmbH(オーガニック)
メーホーファー
300年の歴史を受け継ぎ、未来へつなぐヴァーグラムのビオワイン
オーストリア・ニーダーエスタライヒ州、ヴァーグラム地方。
ウィーンの北西に広がるこの土地で、メーホーファー家は1709年頃から10世代300年以上にわたって農業とワイン造りを続けてきました。
現在のワイナリー「ノイデッガーホーフ(Neudeggerhof)」を率いるのは10代目のシュテファン・メーホーファーと妻のカティ夫人です。
家族の歴史を大切にしながらも、伝統をそのまま守るのではなく次の世代へとつなぐためのワイン造りを実践しています。
1992年から続く30年以上のオーガニック
メーホーファーを語るうえで欠かせないのが早くから取り組んできた有機農業です。
1992年、シュテファンの父カール・メーホーファーの代にブドウ畑をオーガニック・ビオロジック農法へと転換。
当時としては決して当たり前ではなかった有機栽培を30年以上にわたって続け、現在ではワイナリーのすべてのワインをオーガニックで造っています。
そしてメーホーファーにとって「サステナビリティ」とは単なる環境への配慮ではありません。
彼らが掲げるのは、
「世代を超えて考えること」
という考え方。
太陽光発電によって年間の電力消費量に匹敵する電力を生み出し、温水や暖房にも自分たちの資源を活用。軽量ボトルの採用や、リサイクルを意識したリターナブルシステム、さらに農薬使用量を抑えるためのPIWI品種の導入など、ワイン造りだけにとどまらない取り組みを進めています。
「今のためのワイン」ではなく、
「次の世代にも、この土地でワインを造り続けられるように」
という発想がメーホーファーの根底にあります。
ヴァーグラムを映し出す深いレス土壌
メーホーファーのワインを理解するうえでもう一つ重要なのがヴァーグラムの土壌です。
ヴァーグラムは氷河期に堆積した非常に厚いレス(黄土)層で知られるワイン産地。
メーホーファーの畑にもこの深く豊かなレス土壌が広がっています。
レスは保水性に優れる一方、ブドウに独特の丸みや質感を与える土壌として知られ、ヴァーグラムのワインには果実味だけではない柔らかな厚みと土地を感じさせるミネラル感が表れます。
オーストリアワインの公的資料でも、メーホーファーのワインはこの深いレス土壌と比較的冷涼な気候の影響を強く受けると紹介されています。
そのためメーホーファーのワインには、軽快で爽やかな飲み口を持ちながらもどこか丸みがあり奥行きを感じさせるものが多くあります。
300年以上にわたってこの土地で暮らし、ブドウを育て、ワインを造ってきた家族だからこそ、ヴァーグラムという土地そのものを大切にしている。
そして、
伝統品種を守ること。
土壌を守ること。
生物多様性を守ること。
資源を無駄にしないこと。
そして、次の世代へ畑を残すこと。
そのすべてが一つにつながっています。
メーホーファーは300年以上の歴史を持ちながらも
決して「昔ながらのワイナリー」ではありません。
伝統を土台にオーガニック農法、PIWI品種、再生可能エネルギー、軽量ボトルなど、未来のワイン造りにも積極的に挑戦する生産者です。
古い歴史を守るために変わり続ける。
それこそが、メーホーファーというワイナリーの面白さなのかもしれません。
300年以上続くノイデッガーホーフから生まれる、ヴァーグラムのビオワイン。
その一本にはオーストリアの伝統だけでなく、土地を未来へ残していこうとする家族の意思が詰まっています。
「リースリング ヴァグラム2024」
グラスに注ぐと、
熟した桃やアプリコットを思わせる豊かな果実の香り。
そこに白い花やアカシアの花、タンポポのようなニュアンス、
さらにグレープフルーツを思わせる爽やかな柑橘香が重なります。
口に含むと、
リースリングらしい生き生きとした酸がありながら決して尖った印象ではありません。
ヴァーグラムのレス土壌からくるふくよかな果実味と、ほどよいクリーミーさが酸を包み込み、ジューシーでなめらかな飲み心地へとつながります。
余韻には柑橘系の爽やかさが残り、次の一口へ自然と手が伸びるような飲みやすさ。
メーホーファー自身も、このワインを
「ヴァーグラムらしいリースリング」
と表現しています。
華やかな香りと爽やかな酸、そして柔らかな果実味。
このバランスの良さは食事との相性も幅広い一本です。
魚介類や白身魚、エビやホタテなどの料理はもちろん、
レモンや柑橘を使った料理、ハーブを使ったサラダなどにもよく合います。
また、リースリングの酸は和食との相性も良く、
天ぷら、白身魚の焼き物、酢の物、出汁を使った料理などにも合わせやすいでしょう。
個人的には、キリッと冷やして魚介料理と合わせるだけでなく、
少し温度が室温に近づいたところで飲んでみるのもおすすめ。
温度が上がるにつれて桃やアプリコットの果実味がより豊かに感じられ、ヴァーグラムのレス土壌がもたらす柔らかな質感も楽しめます。
おすすめの楽しみ方
温度:8〜10℃程度
おすすめ料理:
白身魚のカルパッチョ
ホタテやエビのマリネ
魚介のフリット
鶏肉のハーブ焼き
天ぷら
白身魚の塩焼き
酢の物
柑橘を使ったサラダなど
酵母:自然酵母
熟成:ステンレスタンクで3 ヶ月間シュールリ


